トリコモナス症
トリコモナスという原虫が寄生することで
炎症を起こす病気です。
主に性交渉で感染することが多いですが、
稀に大浴場などの床や椅子、汚染された下着から
感染することもあります。
男性では尿道や膀胱、前立腺に寄生し、
女性では膣内や子宮頸管、尿道や膀胱に寄生します。
症状は10日前後の潜伏期間後に現れ始めます。
男性では排尿時痛、尿道の痒みや違和感、
微量の尿道からの分泌物が挙げられますが、
症状に気が付かない方もいらっしゃいます。
女性では悪臭を伴った泡沫状の多量のおりもの、
陰部の掻痒感、排尿時痛、膀胱炎の下腹部痛、
性交時痛などがあります。
男性同様、感染をしていても症状が乏しく、
治療のタイミングを逃してしまう方もいらっしゃいます。
放置すると子宮内膜症や卵管炎を引き起こすため、
不妊や早産の原因となり得ます。
検査は尿検査とおりものの検査です。
治療は抗原虫薬の内服や膣錠を使用します。
性交渉がある場合には、
パートナーと一緒に治療を行うことが重要です。